VFM(ボランティア・フレンド・メディア)共通規約

 作成者初代VFM代表管理人泉佳孝

 目的・現代的意義・活動の基本精神・活動対象
 対象の募集・ボランティア会員募集
 ボランティアメディアとは?・活動に対する協力公共機関
 専門顧問アドバイザー制度・活動内容・各VFM独立運営団体細則


目的

当事業の目的は、地域社会における青少年問題(いじめ問題、不登校児童問題など)に対して地域住民を中
心としたボランティアの積極的な関わりによって問題解決への援助を行い、問題に対する社会の側の理解と関
心を深め、その過程でボランティアと少年少女たちが共に人間的成長を果たそうとすることである。

整理すると以下の3点になる。

1.少年少女たちが抱える問題の解決に対して精神的側面を中心とした援助を行い、少年少女たち
人間的成長を育むこと。
2.少年少女たちと関わる中で、ボランティアをする側の生涯学習や人間的成長を図ること。
3.青少年問題の重要性を広く市民社会に伝え、市民の関心、理解、協力の促進を図ること。

 現代的意義(いじめ問題に対するボランティアの応用)

社会全体の問題として、いじめ問題が深刻化してきているが、現在、もはや家庭と学校あるいは専門機関に単
に頼るだけでは、解決の糸口が見いだせない状況になっている。
このような社会情勢を背景に、広く地域社会に潜在化する人間愛と意欲ある有志たちがボランティアとして
悩みをもつ少年少女たちと友人となり、コミュニケーションをとることで、いじめ問題の解決への糸口を見い
だそうとする試みである。
なお、いじめ問題へのボランティアの応用は以下の利点をもつ。

1.少年少女は専門家の相談だけを求めているのではなく、何でも話ができ、遊びや勉強を一緒にして
 くれる友人の存在を求めている。
2.ボランティアと関わることで、家庭と学校のみの世界に閉じ込められていた少年少女たちに解放感
 を与え、広い世界観から自己を見つめる視点を育ませる。

活動の基本精神・・・平等、相互性、自由、他者愛

1.活動は、実存と実存の対等な人間関係を基調とする。
2.活動は、自己犠牲的ではなく、ともに成長するという相互性を基調とする。
3.活動は、いかなる強制とも無縁であり、相互の自発的動機に基づく。
4.活動は、自己と異質な他者の存在を認め尊ぶ精神を基調とする。

 活動対象

原則として20歳になるまでの少年少女。活動対象の少年少女は、個々人に相応しい登録会員が紹介さ
れることになる。
また、対象の少年少女は問題を抱えている少年少女だけではなく、文通やボランティアを通じて自己
を成長させたいという意欲のある少年少女も対象としている。当活動を受けることが問題児童であると
のレッテルにならないように配慮する必要がある。具体的には、以下のような少年少女である。

1.いじめを受けている少年少女及び不登校児童。
2.対人関係が苦手で友人のできない少年少女。
3.その他、種々の悩みがある少年少女。
4.文通やボランティア体験を通して世界を広げたいと思っている少年少女。

対象の募集

1.少年少女自身からの相談をうける。
2.父母(保護的立場にある人)からの依頼をうける。
3.青少年問題の各種相談センターから紹介してもらう。
4.学校などの公的機関からの紹介をうける。
5.専門顧問アドバイザーからの紹介をうける。
6.他地域のVFM独立運営団体からの手紙の供給。この場合、担当者の入会申込書と担当一覧表を
 供給団体に提出する。

ボランティア会員募集

原則として18歳から30歳までの青年とし、登録会員制とする。従って、ボランティアの主体は会そのも
のではなく、あくまでも個々人である。しかし、当ボランティアの管理、企画、運営、広報等を担当する
運営会員なるものを登録会員から募り、その独立運営団体の維持に携わることとする。運営会員の役職は
以下の通り。
代表者(地域によって名称が異なっても可)・・・1名(任期1年、再選あり) その他、副代表、広報、会計、新人係、手紙分類係、研修係、渉外係などの役職の設置に関しては、地域 ごとの事情にかんがみて、個々の地域の独立運営団体の運営会員規約に委ねる。  運営会員及び代表者の選出について 運営会員の人数には制限がなく、登録会員の中から純粋な熱意と時間的余裕のある会員が申し出て、運営 会の承認を得てなることができる。代表者は運営会員の中から多数決で、特に熱意と時間的余裕のある者が 選出される。  総会について 年に一回、総会を開き、代表者を選出し、活動実績報告書を協力公共機関などに提出する。 当会は組織ではなく、ボランティアメディアであるので、上記のような形態をとるも のであるが、その理由は以下のとおりである。 ボランティアメディア(組織型ボランティアからメディア型ボランティアへ)とは? 従来のボランティア団体の多くは、青年団型やサークル型などの組織的活動を中心としていたものであっ た。つまり、個々人は集団から役割を与えられ、集団を通してのみボランティア活動をしていたわけである。 また、組織としての活動であるため会員間の連帯を高めなければならず、会員同士の交流を中心とする行事 活動や親睦会が会の活動の大きな部分をしめるようになった。 しかし、このような組織型ボランティアのあり方がボランティア活動そのものよりも、会員間の連帯それ自 体を自己目的化してしまう傾向をもたらしてしまった。青年団型にあっては組織の維持そのものが自己目的化 し、会員も仲間との連帯に最大の満足を得るようになる。サークル型にあっては活動がレジャー化し、会員も 仲間と遊ぶことに最大の満足を得るようになる。 このように組織型ボランティアにあっては、外とのコミュニケーションよりも内部の会員同士のコミュニケ ーションに重点が置かれてしまい、結果的には外部の社会や他者に貢献するという本来のボランティアの目的 から逸脱してしまうことになる。 さらに、組織型ボランティアは集団の意思が個人の意思を制限するため、ボランティアの自発性を失わせる ことにもなりかねない。やりたくない活動であっても、組織としてやらなければならないという義務感を個人 に負わせることもありうるわけである。また、そのように自由を束縛されるので、ボランティア活動はしたい が、ボランティア団体に入って活動するのは嫌であるという人も多い。 ボランティアへの参加は誰にでも開かれるべきである。ある一定の組織型ボランティアに入らないとボラン ティアが出来ないというのは奇妙な話なのである。

そこで、個々人がボランティアをもっと気軽で自由にできる場が求められる。

それこそがメディア型ボランティアである。つまり、ボランティアをしたい人にボランティアをする
場を提供するメディアとしてのボランティア制である。

登録会員制をとり、個々人が自分の能力や個性を自由に使って、ボランティアを受ける側とコミュニケー
ションをとるわけである。そうすることにより、自分の好きな時間を割いて、気軽にボランティ活動に
参加することができる。

このように、メディア型ボランティアにあっては、個人を主体とした純粋なボランティア活動を可能に
することができるのである。

以上のように個人に最大の信頼を置いたボランティアを当会は目指すものであるが、その代償として
登録会員は自己の責任のもとに行動することが求められ、会員資格についても厳重な条件を満たさね
ばならない。



1.活動は個人の責任のもとで行うこと。
2.活動方法についての研修や説明を受けること。
3.当ボランティアの目的に合致すること。
4.政治的、宗教的目的で利用しないこと。
5.不祥事が起きた時には個人で責任をとること。
6.反社会的行為や非社会的行為をなさない人であること。
7.引き受けた活動を熱意をもってする人であること。
8.活動で知り得た少年少女に関するプライバシーを他人に口外しないこと。

上記の項目に該当し承認する者のみ、当メディアを利用する登録会員としての資格をうることができる。ま
た、上記の項目に反する行為をなした場合においては、運営会員会議の多数決によって登録会員の資格を剥奪さ
れることもありうる。

 活動に対する協力公共機関

活動に対する協力を公共機関に依頼することもできる。
協力公共機関としては、教育委員会、社会福祉協議会、児童相談所、法務省人権擁護局などが予想される。
協力公共機関は、活動の社会的信頼性と公共性を対象少年少女や保護者など保証する意味や活動拠点の確保、
広告募集貼紙の設置場所確保に役立つと思われる。
但し、ボランティアの自主性を妨げるような従属関係はつくらない。

 専門顧問アドバイザー制度
活動にあたっての助言者としての各種専門家を顧問として置くことができる。登録会員は好きな顧問に誰で
も相談できる。
各種専門家とは、学校教師、カウンセラー、大学教員、児童相談所相談員、社会教育主事、人権擁護委員、
弁護士、家庭裁判所調査官、保護観察官などの青少年問題に携わる専門家をさす。

 活動内容

 少年少女たちに対する活動

愛のペンパル活動 
登録会員が手紙を通して1対1で少年少女と関わり、ペンパルとなっていじめ、不登校、友人関係で悩ん
でいる少年少女たちの心の支えとなるもの。

ホームフレンド活動 登録会員が少年少女の家庭を訪問し、1対1で遊んだり、勉強を教えたりするもの。
登録会員が少年少女の家庭を訪問したり、1対1で遊んだり、勉強を教えたりするもの。
 
 グループ活動 
複数の登録会員が何人か少年少女たちを集めてピクニックや遊園地に行ったりする。
 
 共同ボランティア活動
少年少女たちと一緒に老人介護ボランティアなどの各種ボランティア活動をする。

 登録会員の研修活動

 研修会・・・最低、月に1回、活動拠点にて行う
 協力公共機関への活動報告書提出

 各VFM独立運営団体細則

各地域のVFM独立運営団体は、当共通規約に反しない限り、地域の諸事情にあわせて、自由に細則を決め
ることができる。